千葉市・市原市・四街道市近郊でマイホーム購入を検討されている方に有益な情報を公平な立場で提供させていただきます。
さて今回は、マイホームが将来どのように活用できるかについて考えてみたいと思います。ちなみに、私はよく議論されるような「マイホーム賛成派」でも「マイホーム反対派」でもありません。
この手の議論は、永遠に解決しない議論ですし、最終的には一人ひとりの事情によって変わると思ってるので、前提条件を抜きにした議論は避けるべきだと考えています。
日本には、居住・移転の自由が法律上認められているため『家』に対するそれぞれの考え方に基づいて判断し対応すればよいものだと考えています。
それでも、マイホームを購入したい、少しでもお役に立てる情報提供をさせていただいていますので、ぜひ本記事に関しても参考にしていただければ幸いです。
目次
マイホーム購入とその後について
マイホーム購入後、あなたの家はどのように活用できるのでしょう。
30年、35年といった長期のローンを支払い続け、ローンを完済し終わったら、ただの住むための”箱”ではやや寂しい気がしないでしょうか。。。
抵当権の外れた(住宅ローンを完済した)マイホームは知識や制度を上手に活用することで、実に様々な使い道があります。
多くの不動産会社やハウスメーカーは注文住宅、建売住宅を売ることに必死になるため、そのような情報を提供してくれません。
マイホーム購入後の扱い方にこそ、周りと差をつけるチャンスがいっぱい転がっているのです。
お金を借りる『リバースモーゲージ』について
リバースモーゲージとは、自宅を担保にして金融機関から融資を受けることができるシニア層向けの融資制度です。自宅の所有者は継続して住み続けることができ、所有権の移転もありません。
不動産を担保にした借り入れになりますので、借り入れた額を毎月返済する「住宅ローン」とは対照的に、毎月または一括で、お金を借りて、最後(死後)に一括して返済する不動産を担保にした融資制度になります。
住宅ローンと何が違うのか?
よく、住宅ローンとの違いが分からないという人がいますが、決定的な違いは『返す必要があるかないか』ということです。
住宅ローンはマイホームを購入して、マイホームの代金を長期間に渡り返済していく制度ですが、 リバースモーゲージは住宅ローンを返済し終わった不動産の価値を金融機関に評価してもらい、その評価額を借りることができる制度です。その際の担保はあなたが所有する不動産になります。
借りたお金の返済については、原則する必要はありませんが、所有者が亡くなった時点で、不動産は金融機関のものになり、処分されます。
リバースモーゲージのメリット
リバースモーゲージのメリットについて紹介していきます。
最大のメリットは、あなたが生きている間に返済する必要のないお金を借りることができるという点です。
所有する不動産の評価額に応じて、借り入れ限度額が設定されますので、その範囲内であれば自由にお金を借りることができます。
この点に関しては、金銭的な面において”長生きがリスクである”という考え方が囁かれている現代においては、ある意味で非常に強い味方であり、大きな選択肢の一つであることには変わりありません。
リバースモーゲージのデメリットとは
一方で、考え方によってはデメリットも多いのがリバースモーゲージです。
デメリットとしては以下のことが挙げられます。
- 借入限度額が少ない
- 不動産価値下落のリスク
- 金利上昇の可能性
まず、最初に『借入限度額が少ない』という点についてです。
一般的な事例になりますが、リバースモーゲージで借りることができる金額は不動産評価額の50%~60%程度だと認識しておいて下さい。
当然、地域によってその数値は上下しますが、評価額の満額を借りることはできません。これは、担保不動産の評価額が将来下落する可能性を加味したものと、実際の売却額が不透明であるという点から来る理由です。
二つ目の『不動産価値下落のリスク』については、非常に難しく、デリケートな問題だと私は思っています。
なぜなら、商品によっては一定期間が経過した後、その担保評価の見直しがされるケースがあり、その評価額によっては融資限度額が見直される可能性もあるからです。
当然、借主においてはファイナンシャルプランの見直しが必要になりますし、債権者が亡くなった際に、評価額と借入額の差額を相続人が負担しなければならない場合もあります。
特に、借入可能額が、評価額に対して高い割合で設定されているケースは注意が必要で、限度額の見直しが頻繁に行われる可能性も十分あります。
最後は『金利上昇の問題』についてです。
リバースモーゲージでは、利息の返済は変動金利型になっているものが多く、金利上昇のリスクは常につきまといます。
元本の返済は必要がないのが特徴ですが、金利は払う必要がありますので、低金利時代の金利を想定していると予期せぬ落とし穴に落ちてしまう可能性があるので十分注意が必要です。
リバースモーゲージを利用する際の注意点
リバースモーゲージという制度がある以上、必ずその制度のメリットが存在してデメリットは存在します。
様々な視点によって最終的な判断をする必要がありますが、ここでの注意点としては、契約は慎重に行い、専門家のアドバイスを受けると同時に、相続人(配偶者・子供)にも相談をすることです。
商品によっては、相続人に対して思わぬ負担が生じる可能性があります。契約内容を一緒に確認して、できれば、不動産会社などにも相談をするとよいでしょう。
実際に、リバースモーゲージ以外にも様々な選択肢は存在します。当事者にとって、最適なお取引は他にあるかもしれません。
不動産を売却するリースバックについて
リースバックとは、マイホームを売却した後、買い主と賃貸借契約を締結して住み続ける仕組みになります。
売却することでまとまったお金を得ることができますが、自分自身がそこに住み続けることになるので家賃としてお金を払い続けることになります。
リバースモーゲージ との違いは不動産評価を行うポイントとリスクの大きさになります。
リバースモーゲージでは、不動産の評価がお金を借りる時点と途中と所有権が移るタイミングのように複数あります。
これにより、当初の評価は高くても、どこかのタイミングで評価が下がる可能性があったり、それによって差額を負担しなければならないといったリスクを含んでいます。
一方でリースバックの場合は、評価のタイミングは売却時点のみですので、それ以降のリスクは基本的に存在しません。
資金需要の緊急度にもよりますが、じっくりと時間をかけて売却先を見つけることで、希望する条件に近い金額で取引することができます。
リースバックにおける売却先は、原則的に投資家または不動産会社になります。
彼らにとって、リースバック取引は長く住んでもらえて、家賃もほぼ確実に入ってくるオイシイ取引になります。
利回りをどの程度で許容するかの判断が中心になってきますので、いい条件を引き出すため、高齢者だと思って、足元を見られないためにもセカンドオピニオンやコンサルタントといった利害のない方と一緒に取り組むことも選択肢の一つです。
しっかりとシュミレーションをしてマイホームの扱いを考えておこう
これまでお伝えした通り、リバースモーゲージやリースバックには、それぞれの特徴やメリット、デメリットがあります。
これらのことを考えるのは、これからマイホームを購入しようとしている人にとってはまだまだ先の話です。現在、ローンを支払っている人にとっても、現実のものとして考えることはできないでしょう。
それでも、マイホームを将来に渡ってどのように扱うのか、ということは、常日頃から考えておくべきだと私は思います。
日本人は、お金に纏わるシュミレーションやファイナンスの観点における計画が苦手な国民だと言われています。
マイホームを単なる『家』と捉えるのではなく、上手に活用できる資産として考えることで、将来のライフプランも大きく変わるはずです。
日頃から、このような情報を収集する習慣をつけ、シュミレーションをしながら、頭の片隅に入れておくだけでも、いざという時の初動は大きく変わってきます。
そして実際に動くときには、お近くの金融機関や不動産会社に相談できるように関係性を構築しておくことをおすすめします。